天泣

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ツキウタ。6月 水無月涙「Rainy moment」感想

こんにちは。珍しく部屋の片付けをしていたら、学生だった頃の写真が入った小さなアルバムが出てきました。恐らく上京する際に持ってきた物だと思います。こういうのってついつい手が止まって見てしまうんですよね!ペラペラ見ていたら、その中で1枚だけ自分が写っていないものがありました。今はどうか分からないんですけど、修学旅行とか大きいイベントだと専門のカメラマンがいて、何百枚と撮った写真が体育館一面に広げられたりして、自分が欲しい写真の番号を書いたメモとお金を出して学校で焼きまし(複製)してもらう制度があったんですよ。友達にばれないように、こっそり好きな人が写っている写真番号を控えたりして。うーん、今だとみんなデジカメかスマホなのかなー?

それで1枚だけあった写真に唯一写ってた人って、当時ものすごく憧れてた人なんです。文武両道でクラスの人気者、見る限り非の打ち所のない人って本当にいるんですよね。エピソード話せばキリがないくらい救われたんです。確かお守り代わりにって買ったような気もしますが、異性だったし、もしかしたら好きだったのかもしれないなー・・・なんて。写真は今と過去を繋げてくれる大事な存在。夜くんのCD感想でも同じ事言った気がしますね(笑)

 

今回は6月担当、水無月涙くんの「Rainy moment」感想です。

陽くんと夜くん以外のメンバーを取り上げるのは初かな?(ユニットは除く)果たして待っている人がいたかは分かりませんが、お待たせいたしました!

まずはさらっと人物紹介から。

 

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【6月 水無月涙(みなづきるい)くん】

  • 母はピアニスト、父は指揮者として、それぞれ世界レベルで活躍する名門音楽一家の生まれ。
  • 絶対音感の持ち主で音楽的センス抜群の天才タイプ。
  • 兄との確執、クラシックを強要する両親との対立から家出をして海の家に転がり込んだ。

 

例の如く、ネタバレ注意です。

 

 

 

 

CV.蒼井さんは初めて聴いたのが某乙女ゲーのねちっこい系のキャラクターで、(演技的には正解かもしれませんが)どうにも苦手な話し方をするので、そのイメージが強くて若干回避行動をとったりしていました。昔の自分に他の作品も聴けと言いたいです。涙くんすごく可愛いじゃないか!危うく沼に落ちるところだよ!歌映えする透き通ったいいお声をお持ちです。涙くんに羊数えられたら即寝てしまいそう。

OPドラマ→「Rainy moment」→「紫陽花」→EDドラマの流れです。2曲とも雨の雰囲気を纏っています。6月は梅雨時ですからぴったりですね。

 

【Rainy moment】

雨の音(自然音)から始まる、ロック調の曲です。アニメのOPで流れていても違和感なさそう。始めの方の「夕暮れに咲いた感情と 冷たく笑った信号機 帰り道を間違えたようで」で、ギターが無くドラムと電子音だけになる部分がとてもいい。それを聴いて、「あ、これ好きなタイプの曲だ」となりました。全体的に後ろでポロポロと電子音が鳴っているのですが、それがとても雨っぽくて好きです。この曲だけ聴くと歌詞をさらっと流しがちになりますが、後述するミニドラマを聴いた後だと歌詞の意味がわかって切なくなります。過去のお兄さんとの確執を歌っていて、思わず頭をかかえてしまう・・・。

蒼井さんは歌に感情をのせるのがうまいですね。お兄さんのことを想って一生懸命になっている様子をひしひしと感じて思わず泣きそう。

 

【紫陽花 ( 原題 : あめふり )】

私的・雨の中で聴きたい曲NO.1。「あめあめふれふれ かあさんが~」で始まる童謡アレンジの曲です。しっとりスローテンポなメロディーに癒されます。Rainy momentもそうですが、ポツポツ鳴るピアノの音が心地いい。音で雨を表現するっていいですね。ざざぶりの雨というよりは、しとしと降る優しい雨。ミニドラマで涙くんが言っていた「雨音が薄いベールのように世界を覆って、小さく、閉ざされた空間を作り上げる。」というのはこういうことか!となるようなサウンドです。

そして涙くんのウィスパーボイスの破壊力すごい。涙くんの声は静かな曲向きかなと思っていましたが、まさかここまでとは。「君は悲しくないかって 君は寂しくないかって」の音が上がるところがとても好き。昨日は雨が降っていたのでこの曲を聴きながら帰宅しましたが、苦手な雨も好きになりそうなほどよかったです。雨の日はこの曲が聴きたくなりそう。

 

【ミニドラマ】

 雨が降りしきる中、涙くんのモノローグからはじまります。「雨は嫌いじゃない。雨音が薄いベールのように世界を覆って、小さく、閉ざされた空間を作り上げる。僕はその、小さな、そして孤独な世界が好きだった。」わかります。雨の中傘を差して歩いていることもあるかもしれませんが、人とすれ違っていてもその存在を感じないことがあるんですよね。雨を「1つとして同じ音のない、けれど、不思議と調和のとれた数え切れない音」と表現するのが好き。服などが濡れるという点ではあまり好きではないですが、雨の”音”は私も好きです。涙くんが「だけどちょっとだけ寒い、かな」と言ったので、羽織るものを静かに差し出したい人生でした。「・・・6月下旬、僕は家を捨てた」という言葉を境に、幼少期のシーンへ移ります。

涙くんがピアノを弾いて母親に聞かせています。「かあさま!きいてくれた?るい、ちゃんと弾けたよ!」ショタ涙くんの破壊力半端ない。大天使。蒼井さんは一体どこからそんな声(兵器)を出しているのでしょうか。ちなみに今回、涙くんとお兄さん、2人の幼少期も含めて4役やっています。こういうときは誰が話しているのか迷子になりがちですが、ちゃんと演じ分けられています。素直に感心しました。やっぱり声優さんってすごいですね。「うん、うん、わかった!」って言うところとかもう・・・!!

涙くんの次はお兄さんのレッスンだということで、お兄さんを呼びに行きます。お兄さんを見つけると、お母さんにピアノを褒めてもらえた事を嬉しそうに報告しますが、お兄さんが楽譜を落としたのか紙がばさばさ落ちる音。あかん。「涙は凄いよな、僕が一生懸命練習して出来なかったところをすぐ弾けちゃうんだから」ってお兄さんが悲しそうに言ったところは泣いた。お兄さんは努力型、涙くんは天才型なんですよね。どんなに努力してもある程度で頭打ちになってしまって、あとからきた天才タイプにあっさり抜かれることは私も経験があります。あれは心が折れる。まして子供ならトラウマになりかねません。思わず涙くんにあたってしまったお兄さんの気持ちが痛いほど分かりました。そして涙くんを突き放した先がガラスで、涙くんは痕が残るような怪我をしてしまいます。思ったより涙くんとお兄さんの過去が重いよ・・・。

この後涙くんが留学をする準備にお兄さんがくるシーンがあるんですが、本当に辛いです。勉強をしてるのに親に認められないとか辛すぎる。お兄さんが若干歪んだ考えになってしまっているのは、家庭環境のせいなのでしょうか・・・。会話に始さんのことが出ていたのに、それを気にする気すら起きないくらいヘビー。「クラシック以外は音楽じゃない」って両親に言われたら、そら涙くんも家出しますよね。

冒頭の雨のシーンに戻って、涙くんはねこちゃんと出会います。これ、ヤマトですよね。かわええ。

後半は海さんの家に転がり込んだ後のシーンです。もろもろの生活費を出してもらっている代わりに何でも屋の仕事を手伝うと言う涙くんいい子すぎ。涙くんの指のことを気遣う海さん優しいなぁ。代わりに家の買い物を頼まれる涙くん。「ここにいると雨に濡れない。あったかい。あったかすぎて、たまに困るね」と泣きそうな涙くんを抱きしめたくなります。その買い物で駆と出会います。

海さんが引越しの手伝いに行ったと思ったら、涙くんと引っ越す話を持って帰ってくるのが斜め上すぎて面白い。理解が追いついてない涙くん可愛い。引越しの手伝いがアイドル関係で、涙くんの写真を見せたら2人ともアイドルになってくれと言われたらしいけど、その涙くんの写真いくらで売ってくださいますか、海さん?その写真を消そうと必死にぴょんぴょんする涙くんが可愛すぎ案件。前半はかなりヘビーな展開ですが、後半は日常編といったかんじのほのぼのが聴けて救われました。私のソウルジェムは濁らずに済んだみたい。よかった・・・。